ハートの形した花





そして、宿題を忘れた人たちが先生の前に集まった。
ざっと10人はいるだろうか。




「多いな・・・」




さすがの先生も絶句していた。




そして、先生は、黒板の隅に宿題を忘れた人の名前を一人一人書いていった。
「大島」という名前もある。




「いいか?ここに名前を書いてある人は、宿題を忘れた人たちだ。そして、この名前は宿題を提出し終わるまで消さない。参観日であってもだ。お父さん、お母さんや他の生徒に見られたくなかったら、早急に出すように」




なるほど。
そういう魂胆か。




先生は怒りはしなかったけど、この仕打ちは恥ずかしい。




「よし、じゃあ、次は授業の進め方の説明をする」




そう言って、先生は宿題を忘れた人たちを席へ戻した。




「まず、発表をする時の決まりだ。この問題わかる人と言われたら、みんなはどうやって発表する?・・・西田」




西田が北村先生に当てられる。




「はい。えっと・・・」




「えっと・・・は使うな」




先生、厳しいっすよ・・・




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