ハートの形した花





「僕は、本気で香恋ちゃんが好きなんじゃ。それなのに彼氏である君がなんでそんな冷たい態度をとるんじゃ」




剣幕がすごい。
あと、筋肉も。




「どうして、どうして君なんじゃ!!」




目から涙を流しているようだった。




「やけん、俺は香恋とは付き合ってないっすよ!」




「何ぃ!?じゃあ、君はなんで香恋ちゃん以外の女子には苗字で呼んで、香恋ちゃんだけ名前で呼ぶんじゃ!!」




あ、確かに・・・
言われてみれば・・・




「い、いや、それは、恋ヶ窪って呼ぶのが呼びにくくて・・・」




「こ・い・が・く・ぼ。た・か・や・な・ぎ。どっちも同じ五文字じゃないか!!」




あ、確かに・・・
言われてみれば・・・




「い、いや、香恋がそう呼んでくれって・・・」




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