ハートの形した花





それから俺は、香恋との経緯を話した。




高知でのサッカー大会の時の話から相生に振られた話まで。




「なるほど・・・そうじゃったんか・・・」




白石は落ち着きを取り戻したようだった。




「うん。やけん、俺らは同じなんよ・・・」




そう。俺たちは同じだ。
同じ敗北者。




ただ、一つ違うことは、俺は相生の彼氏である高瀬に本当のことをぶちまけていない。
住岡や大島にもやっと今、、すべてを話せたところだ。




その点、白石という男は、本当にすごい。
本気で香恋のことが好きなんだなと思う。
俺よりも。




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