極彩色のクオーレ
「作業中に話しかけたわしこそ悪かった、続けなさい。
半田鏝で火傷とかしていないよな?」
「はい」
セドナの返答に、ルーアンが「そうかそうか」と目元に笑みを浮かべる。
ヒーラーが不愉快そうな表情になった。
まだルーアンの手助けを続けているようだ。
「ヒーラー、そのゴミを捨ててきてくれないか。
いい加減何とかしないと、臭いも虫もすごいことになっちまう」
「へっ!?あ、は、はぁ~い」
作業場の一角にたまっているゴミ袋の山を見てヒーラーは一瞬顔をしかめる。
だが、取り繕うように高い調子で返事をし、軍手をとりに行った。
「……手伝いましょうか?」
ニコが指差すと、ルーアンはひらりと手を振って棚の前に立つ。
「放っておいていい、下っ端の仕事を嫌がっているようでは、あいつもまだまだだ。
どんな仕事も必要なもの、面倒か面倒じゃないかで判断するもんじゃないんだぞ」