極彩色のクオーレ
「確かにニコの主はティファニーだけど、ニコをつくったのはこいつじゃねえよ。
多分、この場にいるやつは誰も知らねえと思う」
「……そうカ」
レムリアンが俯く。
だらりと下げた両手を、ぎり、と握りしめた。
「ワタシは……諦めナイ。
完璧なゴーレムにナれるまデ、方法を探し続ケル。
絶対ニ、諦めなイ」
くぐもった声で呟きを落とし、レムリアンがくるりと4人に背中を向けた。
小さく頭を振って走り出す。
レムリアンの姿が路地を曲がり、見えなくなったところで、セドナがティファニーに向いてぽつりと言った。
「なんだ?今の」
「わ、分かんない……」
「っそそ、それより、ニコ。お前、ゴーレムだったのか!?」
ティファニーを押しのけ、ラリマーがニコの前に立つ。
返事をする前に、ニコの頬を引っ張った。
「ふぁい」
「すっげえ……こりゃ、どっからどう見ても人間だ。
誰がお前を造ったんだ?」
「ふぁふふぁーれふ」
「ああっ!?何だって!?」