極彩色のクオーレ
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「うっわ、なによこの部屋。
整理できてないし、埃たまってるし、機械油の臭いもすごいわ。
きったないわね、まるで廃材置き場じゃない」
入るや否や、部屋を見回したリビアが顔をしかめた。
広い部屋の半分を埋め尽くしている、飾りの部品がそう感じさせているのである。
もちろん呼ばれた人間が座れるスペースは確保してあるのだが。
「……開口一番に失礼だな、お前」
家主であるセドナも思いっきり顔をしかめてみせる。
部屋の奥で座っているケセラが「ギベオンの部屋もこんな感じだよね」と笑顔で言って、ギベオンが彼を見ることなく殴った。
リビアは腕を組み、ふんと鼻を鳴らした。
「廃材置き場みたいだから廃材置き場だって言ったのよ、悪い?」
「悪いってお前……。
そんなに文句あるなら、お前の家を開けりゃ良かったじゃねえかよ。
俺の家よりだんぜん広いし」
「それはあのアホラリマーに却下されたでしょ」
「じゃあ文句言うな」
「それとこれとは別よ。
レムリアン、あの廃材片づけなさい。
あたしの服が汚れたら困るわ」