極彩色のクオーレ
「ギベオン、どうしたの?」
ケセラは不思議そうに尋ね、その理由をさとった。
発端の2人も、しまったと表情を変える。
ケセラとギベオンに聞いたハックがタンザに小突かれ、慌てて謝罪した。
「わ、悪い、ギベオン!
お、俺、別にそんなつもりで言ったわけじゃ」
「はあ?なに変な勘違いしてんだよ。
ボクは女扱いされたくないからいいよ、別に気にしてなんかないから。
むしろ男でカウントしてくれてありがと!」
口ではそう言っているが、態度はかなり異なっていた。
普段から男として振る舞ってはいるけれど、いざ女として見られないとなると微妙な心地になる。
女心の複雑さ故であろう。
(めんどくせぇ)
片付けをしながらやり取りを見ていたセドナは思ったが言わなかった。
「だ、大丈夫だよ、ギベオン」
タンザとハックに頼られて、ケセラがフォローに回った。
「ギベオンだって、ちゃんと女の子だよ。
この間着ていたワンピース、ティファニーが作ってくれたものだったでしょ?
あれもすっごく似合っていたよ。
かわいかったから、あの格好でお出かけすればよか、あいた!」