極彩色のクオーレ
経験があるのか、2人は顔を見合わせて同時にため息をついた。
するとテーブルについて菓子をつまんでいたラリマーが、指についた砂糖をなめ、その手をひらひらと振った。
「おーい、お前ら。
呼んだやつ全員揃ったからちょっと座って落ち着け」
「ラリマー、ここ、俺の家なんだけど。
我が物顔で言うのやめろよな」
「安心しろセドナ、分かってて言ってる」
飾り作りの道具をしまい終えたセドナが不機嫌そうに言う。
しれっと返したラリマーの脛に家主の蹴りが入った。
もうすっかりお約束のようになった光景に、ケセラ以外の誰も表情を変えない。
青ざめたケセラの頭を軽く叩いて、ギベオンはソファに座り直した。
ギベオンの隣の空いているスペースにはリビアが入る。
テーブル用のもう一脚にはセドナが腰かけ、残りの4人は床に座ってラリマーを見た。
代表して、リビアがつっけんどんに聞く。
「それで、あたしをわざわざこんな廃材置き……じゃなかったわね。
セドナの家に呼びつけた理由はなに?」
「お前、ほんっと失礼だよな」
自分が呼んだわけではないが、一応お客ではあるのでお茶を淹れようとセドナは立ち上がっていた。
しかし、リビアの今の科白でその気持ちがすっかりなくなり、再び椅子に落ち着く。