星野先輩



「忙しいのにごめんね…」


「いーよ。大丈夫だから」


「出発、いつ?」


「今日。準備できたら」


「寂しくないん?」

ずっと俯いたままの咲が、どんな顔をしているのか、全然わからない。


「寂しくはないな。俺は前に進むから」




「なんでっ⁉︎なんで寂しくないんよっ⁉︎」


突然のことで、どうすればいいのかわからなかった。






咲の瞳には涙がうかんでいた。




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