星野先輩
「うちは寂しいよ!優ちゃんともう会えんと思うと、嫌だよ!行かないでよ…っ」
そう言って抱きついてくる咲を、どうにもできない。
同じ境遇に立ったことのある人間にしか分からない思い。
でも…
「ごめん…会いたい奴がいるんだ。」
俺を『優ちゃん』と呼ぶ彼女に会いたい
会えるのか分からない彼女を探したい
「うちを1人にせんとって…お願いじゃけん…一緒におってよ…」
悲痛の叫びに似た声。
「ごめん。一緒にいてやれない」
俺の答えは、変わらない。