メビウス
その個室のネームプレートには【笹塚アキラ様】の文字。
扉を開けると、そこにはすっかり疲れた顔のアキラ君のお母さんと、いろんなチューブやら点滴やら酸素マスクに繋がれたアキラ君の姿があった。
「あら、ユミちゃん……ごめんね、折角元気になったのにお見舞いにも行けなくて……」
昔から見ていた元気なおばさんの笑顔とは違うその疲労した笑い方に、私の胸は痛くなった。
扉を開けると、そこにはすっかり疲れた顔のアキラ君のお母さんと、いろんなチューブやら点滴やら酸素マスクに繋がれたアキラ君の姿があった。
「あら、ユミちゃん……ごめんね、折角元気になったのにお見舞いにも行けなくて……」
昔から見ていた元気なおばさんの笑顔とは違うその疲労した笑い方に、私の胸は痛くなった。