メビウス

「お父さん、お母さん……ごめんなさい」



私は病室の窓枠に足をかけた。

ここは三階。
運が良ければ怪我、運が悪ければ死若しくは重体。



「おばさん、待ってて」



そう呟き、最後にアキラ君に刺されたあたりにそっと手を置いた。

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