夢、二人
美しい人が話してる。美しい人の美しい口が動いてる。その微妙な動きも美しい。
「おい、夢亜。お前のせいでこの子固まってるんだけど。」
そこであたしははっと我に返った。
「す、すいません!あたし最愛と言います!」
心臓がバクバクいってる。大変だ。どうしよう。あたし心臓がとびでそう。
「ぷっ、うん、よろしくね(笑)」
笑ってる。美しい人があたしに、話しかけた。
「あ、あの静夜さん」
「ん?」
「あたし、ダンス部入ります」
本当に。
今思えばなんであのタイミングで言ったのか覚えてないんだけど。多分頭が混乱してたんじゃないかと思う。
こうしてあたしはダンス部に入りました。