最後の言葉~お姉ちゃん、ありがとう。~
うちらは無言のままでいた。
その沈黙をやぶったのはお母さん。
「如夏~、美夏~!ご飯よ~!
今日の晩御飯はカレーよ~」
暑いのにカレーって…
『はーい、
お姉ちゃん、行こう!』
「食べたくない…」
お姉ちゃんが小声で言う。
『お姉ちゃん!!
いつまで経ってもそんなんだったら、
ららちゃん見つからないよ!!
お母さんだってうちだって、
ららちゃんの家族だって皆心配してるの!!
お姉ちゃんだけじゃないの!!
もう出てきて…「うるさい、うるさい、うるさい!!!
あんたに、こんな気持ち何てわかんないよ!
皆心配してるとかそれ位分かるし!!
いちいちウザいんだよ!!」
お姉ちゃんの声は今まで聞いた中で1番大きく怒っているように聞こえた。