ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~



「もしもし・・・」



泣いていたせいで、鼻が詰まってひどい声だった。



『あぁ?誰じゃ、おめ~は。』



その声は、私が待って待って待ち望んでいた人の声だった。



「うわぁぁーーーーん・・・王子~!!嬉しいよーーーうぐうぐ・・・」




私は、最悪の状況まで想像していたせいで、安心して涙がまた溢れた。



もう一生声が聞けないんじゃないかとさえ思った。


たった3日だけの夢だったんじゃないかって・・・



『何泣いてんだ?泣くのは、これからだぞ。俺、今日は陽菜に説教するつもりで電話したのに。』




「説教ですか?何でもいいです。声が聞けただけで・・・もう満足です。」




『だから・・・そういうこと男に言うんじゃね~って。ってか、陽菜の番だろ?今日は、お前が電話してくるべきだったんじゃね~の?そう思わん?』




さっきまであんなに悲しかった気持ちがスッと消え、嬉しくて涙が溢れた。



電話してもいいんだ・・・



「私からかけてもいいの?」





『今日は、お前が泣きながら電話してきて、ど~して他の女の人の肩組んだりするんですか!って言うべきだろ?俺はそれを期待して待ってたんじゃ・・・』




王子、かわいい。


王子、最高。



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