ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~



「もう・・・口がうまいんだから!」



照れ臭くて誤魔化そうと思って、私はそう言って、教室を出ようとした。




「待てよ!」



さっきまで窓辺にいたくせに、数秒で私のいる場所まで来た優雅。




優雅が「待てよ」なんて言葉を使うのは珍しくて、ちょっと緊張した。




告白とか・・・されちゃうのかな。



「今は、そっとしておいてやろうぜ、悟のこと。」



勝手に告白だと思ってドキドキしていた自分が恥ずかしい。



「あ、あ・・・うん。そうだね。今はそっとしてあげよう。」



私は、この教室で亜沙子を待つことにして、適当な席に腰掛けた。





優雅は、私の座った席の前の席に座り、私の顔をじっと見つめてきた。





「ねぇ。俺のこと好きになれない?」




優雅は、自然な茶色の髪をかきあげて、甘えたような声で言った。


優雅特有のこの甘えたようは寂しげな表情が、人気の秘密なのだろう。






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