ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~




私は国語準備室の扉を数センチ開けて、中を覗き込んだ。




「ええ!!???」




私の目の前には、源氏物語の本を広げたまま、眠っている2人の姿だった。



小早川は椅子に座って、首をだらんと下にして、眠っていた。


亜沙子は、授業中と同じ姿勢で、机に顔をくっつけて、熟睡モードだった。



「あんたら・・・バカじゃん!」



私は、そう言い残し、部屋を出た。



後は、2人に任せよう。




起こした時の反応も気になったけど、この際いつまでも寝ていればいい。


夜中まで眠っていて、どちらかが起きて驚くっていうのも、アリかな、なんてニヤけてしまった。



2人は、これからどうするんだろう。


小早川が車で亜沙子を送ってあげたりするのかな?




面白い1日だった。



王子・・・王子は、今何をしていますか?



メールしたいと思うけど、最初の電話で王子が言ったことを思い出す。




『俺、メールとかできねーから送ってくんな。』







< 129 / 466 >

この作品をシェア

pagetop