ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
私の熱い顔は、王子の腕に抱かれていた。
「陽菜・・・どこまでかわいいんじゃ。」
一瞬のことで、何が起こったかわからなかった。
王子の胸に抱かれた瞬間、体が浮いたような感覚になった。
顔を上げたときには、王子はもう私から離れていた。
まだ鼻に残る王子の匂い。
夕日を浴びた眩しそうな表情が、すごくかっこいい。
「帰れ。今のは事故みたいなもんじゃ。本気にすんなよ。俺のこと早く嫌いになってくれよ。そしたら、キスしよな。」
王子は、私の肩に手を乗せて、照れ臭そうに笑った。
珍しい王子の照れた顔に、私の恋心は、止まることなく走り続ける。