ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~



前から走って来たのは亜沙子。



「陽菜ぁ!探したんだから!」




授業中に2人も生徒が教室を飛び出して、小早川はどんな気持ちなんだろう。



私と亜沙子は、あと10分で授業が終わることを確認して、中庭で話した。




「信じてるの?山田君の言ったこと。」


「わかんない。でも、昨日王子すごく酔ってたんだ・・・だから、ありえるかも。」



嫌だ。


耐えられない。



酔って、甘い言葉を言うのは、私だけがいい。


他の女の人に、あんな風に甘えたり、優しくしたりしないで。



いつの間にか、王子を独り占めしたいと思うようになっていた。


彼女になれなくていいと思っていたのに、今ではもうすっかり彼女気分だったことに気付いた。



「亜沙子ぉぉぉぉ・・・苦しいよ。」


「うんうん、わかるよ・・・恋って苦しいね。」




< 175 / 466 >

この作品をシェア

pagetop