ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
前から走って来たのは亜沙子。
「陽菜ぁ!探したんだから!」
授業中に2人も生徒が教室を飛び出して、小早川はどんな気持ちなんだろう。
私と亜沙子は、あと10分で授業が終わることを確認して、中庭で話した。
「信じてるの?山田君の言ったこと。」
「わかんない。でも、昨日王子すごく酔ってたんだ・・・だから、ありえるかも。」
嫌だ。
耐えられない。
酔って、甘い言葉を言うのは、私だけがいい。
他の女の人に、あんな風に甘えたり、優しくしたりしないで。
いつの間にか、王子を独り占めしたいと思うようになっていた。
彼女になれなくていいと思っていたのに、今ではもうすっかり彼女気分だったことに気付いた。
「亜沙子ぉぉぉぉ・・・苦しいよ。」
「うんうん、わかるよ・・・恋って苦しいね。」