ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~



甘かった。


王子は電話をかけてくれなかった。



期待していた。


かかってくるって信じてた。




私、どうしたらいい?



王子に、「キスしたの?」なんて聞けないよ。


もし、「したよ」って言われたら・・・

私は、ショックで寝込んでしまうかも知れない。



携帯電話を握りしめたまま眠りについた。



「行ってきます!!」



元気よく家を出た。


王子に借りた自転車に乗って行った。




やっぱり話そうと思った。


自転車を返す口実で、放課後会いに行こう。




その決心がグラグラと揺らぐ。



教室から見えた王子の姿・・・



また仲良く喫煙女と話していた。



時々、喫煙女が王子の腕に触れて、王子は、喫煙女の頭を叩いたりした。



何より嫌だったのは、王子がすごく嬉しそうに笑っていたこと。




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