ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
王子・・・会えた。
また会えた。
また、そのいじわるな声を聞くことができた。
王子は、ネクタイを外していて、ボタンを二つ開けていた。
久しぶりの王子は、髪が少し伸びたような気がする。
本気で怒っているのかと思って、私は頭を下げて謝った。
「ごめんなさい。反省してます・・・」
「ば~か!本気にすんなよ、ガキがぁ!」
見上げると、そこには優しい王子の笑顔があった。
王子は私よりも大人で、社会人で、世の中のことを知っていて、きっとたくさん恋もして・・・
でも、王子のその時の表情を見ていると、私達高校生と何も変わらないんじゃないかって思った。
いつも一枚上手で、私をばかにしているようだったけど、本当は王子も不安や、寂しさを抱えているのかも知れない。
私が、そんな想いで王子の顔を見つめていると、突然手を握られた。