ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
私は、山田から聞いた喫煙女とのキスのことを言うことをためらった。
本当にキスをしていたとしたら、私はきっとここで泣き崩れてしまうから。
「俺は、てっきりお前が俺のこと嫌いになったかと思った。どうでもいいガキ相手に、悩んでる自分が情けないけど。」
王子、悩んでくれてたの?
私と同じように、考えていてくれたんだ。
私は、王子の目の下に小さなほくろを発見した。
王子が好き。
「何じゃ?目、泳いでるぞ。言いたいことまだあるんか?」
王子は私の両手を、ぎゅっと握った。
王子は、私の彼氏でもないのに、私のことがよくわかっている。
「山田のお姉さんと・・・キス・・・したんですか。」
静まり返る階段。
私の、ゴクンと息を飲む音が響く。