ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~



保健室の先生は何度か話したことがあるけど、音楽の先生は習ったこともなく、全く知らなかった。



一度、音楽室に忍び込もうとして、ピアノの前に座っている姿を見かけたっけ。



吹奏楽部の顧問で、細くて、おっとりした雰囲気で、生徒にも人気があるらしいということしか知らない。





私は、亜沙子に電話をかけた。




「亜沙子!すごい偶然かも知れない!」


『どしたの、陽菜!デートどうだった?』




私は、失恋した。




でも、それを亜沙子に言えなかった。



亜沙子を悲しませたくなくて、明日まで言わないでおこうと思った。




「亜沙子、さちさんのこと、調べないの?」


『知りたいけど・・・怖いんだ。』




もし、小早川を振った『さち』さんと、王子の元カノ『さちこ』さんが同一人物だとしたら、彼女は相当な小悪魔だ。



2人の男性をこんなにも魅了するなんて。





< 213 / 466 >

この作品をシェア

pagetop