ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
夢のような夜が終わった。
どうして突然電話をくれたんだろう。
どうして会いに来てくれた?
どうして、抱きしめて、頬にキスをしてくれた?
質問したいことはいっぱいあったけど、私は何も聞けなかった。
さちこさんのことも何も聞けなかった。
ただ、今日は嬉しくて、幸せだった。
また会いたいから、王子を困らせる質問をしたくなかった。
完全に都合の良い女なのかも知れない。
でも、王子の心が私には伝わっていた。
ちゃんと、大事に思ってくれていることが伝わったから、私は王子を『自分勝手でわけわからん男』だなんて思わない。
王子も、迷って、悩んで、必死で自分の道を探しているんだと思った。