ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
「大好きか…それだけで幸せだな。男として好きじゃなくても、陽菜ちゃんに大好きって言われたから、俺もういいや!」
優雅は、私の目を見ようとせずに、入道雲の浮かぶ空を見上げた。
私も優雅の見つめる入道雲を見上げて、息を吸い込んだ。
その時だった。
「おめ~ら、誰の許可取って、陽菜に触っとんじゃ!」
背後から聞こえた声に、私も優雅も山田も体が固まった。
振り向かなくても、その声の主はわかる。
「すいませんでした!!」
優雅と山田が、振り向くと同時に頭を下げた。
本当は謝る筋合いなんてないんだけどね。
私は彼女じゃない。
「陽菜、何しとんじゃい…」
仕事を終えた王子が、汗だくになって、立っていた。