ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
俺は、佐知子の体をぐいっと押し、立ち上がった。
寂しげな表情を浮かべた優雅に近付いた。
「優雅・・・お前、いいやつ過ぎるよ。」
俺は、優雅の肩に手を乗せた。
優雅は、俺ににっこりと微笑むと、また真剣な表情に戻る。
「先生が、清水さんの彼女だったなんて知らなかった。清水さんには、好きな人ができたんだ。新井先生に、それを責める権利はないでしょ?」
佐知子は、床に顔を押し付けるようにして、泣きじゃくった。
密閉された音楽室の中に響き渡る佐知子の泣き声。
抱きしめてあげることはできないよ。
もう、俺は佐知子の彼氏じゃない。
もう、君のわがままを聞いてあげることはできないんだ。