ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
私は、困った顔した優雅の腕を掴んだ。
「どういうこと?」
おどおどした優雅もまた憎めない。
「俺もよく覚えていないけど、体育の時間に隣のクラスの男子が怪我をしたことがあってさ。それを1年の教室から見ていたらしいんだ。・・・で、俺がその時、おぶって保健室に行ったんだけど・・・それを見て追いかけて保健室に来たんだって。」
不信感いっぱいだったその1年生だけど、その話を聞いて、少し理解できた。
優雅は誰にでも優しい。
だから彼女にとっては辛いかも知れない。
でも、人間として本当に尊敬できるヤツなんだ。
絶対に人を外見で判断したり、仲間はずれにしたりしない。
幸運にもうちのクラスにいじめはないけど、もしいじめがあったら、優雅は絶対にそんなことを許さないヤツなんだ。
みんなを敵に回してでも、いじめを失くそうとするだろう。
おぶった男子生徒は、確か、学年で一番太っていて、ちょっとみんなから浮いた存在の生徒だった。