ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
王子は、私の不安そうな顔が、笑顔に変わるまでそこで私を見つめていた。
「ほら、これ!!」
王子がポンと投げてくれたのは、車の鍵だった。
「ばかかぁ、車の中で寝とけぇ・・・!」
私は駐車場に走った。
王子と新井先生が話している姿なんて見たくなかった。
でも、これが最後になるなら。
はっきりと王子が別れを告げてくれるのなら、これ以上嬉しいことはなかった。
ピピ・・・
車の鍵を開けて、助手席に座ろうとした。
ん?
何?
助手席のシートに何か固いものが置いてあって、お尻に当たった。
左手でドアを閉め、右手でその物体に触れた。