ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
「ごめんね、佐藤さん。私、あなたがうらやましかった・・・」
「私も先生がうらやましいです。綺麗で大人で・・・ピアノうまいし。」
私は、教師を辞めることを決心した。
来年の春から、新しい自分になってやり直そう。
ずっと悩んでいたことだった。
今、佐藤さんの目を見ていて、やっとわかった。
やりたいことをやろう。
そして、今までの大嫌いな自分とさよならしたい。
なりたくてなった教師じゃなかった。
本当は音楽の道に進みたかった。
大学時代の講師から、留学の話をもらっていたけど、一度は断った。
夢を追うことが怖かった。
この歳から人生をやり直すことが怖かった。
才能がないんだって誰かに告げられることが、耐えられないと思っていた。
「ありがとう、佐藤さん。」
「こちらこそ、お話できて嬉しかったです!!」
私は、携帯電話のメモリーから3人を削除した。
優雅と、
小早川先生と、
晴斗・・・
さよなら、そして、ありがとう・・・
~佐知子目線END~