ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
気付いた時には、僕は彼女を抱きしめてしまっていた。
理由はわからない。
でも他の生徒には、絶対にそんなことはしない。
僕と彼女は磁石のように惹かれ合った。
彼女の名前は、津田亜沙子。
細いのにコロコロとした印象で、昔飼っていたマルチーズにどこか似ていると感じた。
「藤壺って、光源氏のこと好きなのに身を引いたんだよね~」
「まぁ、それが大人の恋なんだよ。」
「へ~!わかんない。」
源氏物語が好きな津田との会話は最高に楽しくて、はっきり言って・・・
ド・ストライクだった。
津田が生徒じゃなかったら・・・僕は恋をしただろう。
でも津田は生徒。
僕は世間体を気にする気の小さい男。
生徒に恋などするはずがない。
生徒に恋など・・・