ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~



気付いた時には、僕は彼女を抱きしめてしまっていた。



理由はわからない。



でも他の生徒には、絶対にそんなことはしない。



僕と彼女は磁石のように惹かれ合った。



彼女の名前は、津田亜沙子。



細いのにコロコロとした印象で、昔飼っていたマルチーズにどこか似ていると感じた。



「藤壺って、光源氏のこと好きなのに身を引いたんだよね~」



「まぁ、それが大人の恋なんだよ。」


「へ~!わかんない。」



源氏物語が好きな津田との会話は最高に楽しくて、はっきり言って・・・



ド・ストライクだった。





津田が生徒じゃなかったら・・・僕は恋をしただろう。


でも津田は生徒。



僕は世間体を気にする気の小さい男。





生徒に恋などするはずがない。




生徒に恋など・・・






< 395 / 466 >

この作品をシェア

pagetop