ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~


「陽菜~!こっち来いよ。今からしてやろうか?」



王子のバカーーーー!!




私は、どんどん遠くへ走って行き、自分がどこにいるのかわからなくなった。




「ここどこー?」



小川が流れていて、周りは木がいっぱい生えている。



私は、王子が助けに来てくれるのを待つことにした。



きっと見つけてくれるはず。



川のそばにしゃがみ込んでいると、空き缶が目に付いた。


一度気になると、どんどん気になって、私は空き缶を拾い始めた。



確か、王子は・・・環境課とか何とかいう部署で働いてたよね。


彼女の私が、ゴミ拾いをするってなんだか素敵じゃない?



ルンルン♪



私は迷子になっていることも忘れて、鼻歌を歌いながら空き缶を拾い、ベンチの上に並べていった。



「こんなに空き缶捨てる人誰よ~!」



大きな声を出してみた。



「って・・・ここどこよ~!王子~!助けてーーー」



1人で喋りながら、綺麗になった川を眺めた。




ガサガサ



「キャーーーーー!」



誰?


何?






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