ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
「何、泣いとんじゃぁ・・・ばか」
いつの間にか泣き出してしまっていた私を優しく抱きしめた王子。
「私・・・晴斗さんしか・・・好きになれない」
「おう・・・俺だって同じ。陽菜しか好きになれん」
信じていいの?
その言葉、信じてもいいんですか。
「やだよ・・・王子・・・嘘は嫌だよ」
「陽菜・・・何言うとるんじゃ?俺、いつお前に嘘付いた?」
その時、王子の携帯が鳴った。
その電話を無視している王子に怒鳴るように言った。
「出てよ!!!どうして出ないの?」
思った通り、電話の相手は・・・女性だった。
きっと、あの人。
あの小柄な泣き虫さん。
王子は、私に気を遣って、すぐに電話を切った。
「退職した後輩からだった」
それだけ言うと、王子は車を走らせた。
説明不足だよ、王子。
後輩からどうして電話がかかってくるの?
こんな時間に?
どうして?