ひだまりシュガー ~イケメン達の秘密ノート~
「それでは、最後に資料を配りますね。あ・・・足りないなぁ…」
灰皿王子は、人差し指で生徒の人数を数えながら、冊子を配り始めた。
「ちょっと!!山田さん。あと10部持ってきて!」
王子は、扉を開けて、そう言った。
山田さん?
その瞬間、私と亜沙子と優雅が、山田を見た。
とうとうご対面。
私から見れば、恋のライバル。
優雅から見ると、昔の恋の相手?
山田から見れば、昔優雅と取り合った大好きなお姉ちゃん?
「はい、清水君。」
一瞬だけ顔を覗かせた喫煙女。
今日も趣味の悪い薄紫のカーディガンを肩からかけていた。
山田は真っ赤な顔をしていた。
優雅はさっきまでのふざけた表情が消え、何やら真剣な顔をしていた。