男だったら
「……ああっ!!
私が男だったら、4番バッターの座を奪われるかもしれないから、困るんですね?」


「違う!!!」


「じゃあ…何が困るんですか?」


「それは……」


「おーい!!」


「松村先輩!」


振り返ると、バスに乗って帰ったはずの松村先輩がいた。


「バスに乗れなかったのか?」


「そうなんだよ。あと一歩って所でバスが行っちゃってさ」


「で……何で戻ってきた?」


「それが、次のバスが来るまで30分以上待たないと行けなくてさ。どうしようかなぁって思ってたら、お前らが立ち止まって何か話してたみたいだから、俺もそれに混ざろうと思ってきた」

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