サヨナラと大好きの雨
「おう、里見か…数学、で呼ばれたことはわかってるよな?」


「…はい」


やっぱりかぁ、という気持ちでいっぱいだ。

そう、私の去年…高1の数学の成績は致命的に悪かったのだ。


「とりあえず、これからのことについて面談するから進路相談室、来い」


先生に言われるがままに私は進路相談室へ行った。



初めて入った相談室は思ったよりも日当たりが良く、茶色を基調とした家具でまとめられた上品な部屋だった


日中、1番の日光がまぶしかったのか、先生はブラインドを下げて電気を付けて座った。


私にも座るように手を出して勧めて来たので、先生に向かい合う形で慌てて座る。



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