サヨナラと大好きの雨
「好きです…
中野先生のことが好きです」

目を見て頑張って言った。


だけど、言い切った後は足元の水溜りに目を落としていた。


誰もいない駐輪場。
今日のお昼の速報で世間は大混乱になっているから、どこの部も部活は中止になった。



ね、先生。

今どんな顔してる?

いつもみたいな怒ったような顔?
それとも…困った顔?

雨の音だけが響く中、
多分、私はこれから失恋する…


初めて叶う恋がこの人とならいいな、と何度も思った。






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