サヨナラと大好きの雨
皆、先生が階段を下りて行くのを確認するとどっとため息をついて、ダラダラと席を立ち始めた。

男子も女子もヒソヒソと先生についての感想を言い始める。


いい先生だなぁ、熱心だなぁってちょっとだけ思ったけど…とにかく怖いが私の中の第一印象だった。


「奈々ー、あんた死んだね」


そんな中、去年同じクラスだった立花由香里…こと、ゆっちゃんもヒソヒソと私に話しかけて来た。



ちなみに私の名前は里見奈々。
この春、四葉高校の2年生になった。


「へ?」


私…何かやらかした?


「だって、中野先生って…「おーい、里見!」



ゆっちゃんの声は廊下から聞こえた大きな声に遮られた。


< 8 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop