先輩×後輩*林さんの恋
「紗綾、私ね、余命あと3カ月。」
「そんな冗談いらないからさ、大事な話ってなに?」
「紗綾、本当だよ、証拠は無いけど。私の目、ちゃんとみて?嘘ついてるように見えるかな?」
眞白の目は、真剣すぎていて…まるで現実を語っているような目。
「眞白、嘘って言って?」
「これは、本当のことだから。嘘なんて言えないの」
そういう眞白の目からは涙が流れてきた。
私も、号泣で…涙腺爆発したんじゃないか、ってくらい。
「眞白…まだ中学生だよね?私と同じだよね?」
「うん」
「じゃあ、なんで…いなくなっちゃうの?」
「病気だから。神様が、こっちへおいで、って言ってるんだよ、きっと。」
「私は、眞白に行ってほしくないっていってるよ」
目の前にいる眞白は、中学生じゃなくて、心は立派な大人だ。
「紗綾、大好き!」
「眞白、大大大大大大大大大大大大大好き!」
そういって、ぎゅーって抱き合って、笑いあった。
まだ、私にはわかんないから。
親友が、いなくなっちゃうなんて。
まだ、抱き合ったときの温もりが、私と眞白の生きてる証拠になっているから。
「眞白、ばいばい!」
「紗綾、明日休みだから…月曜日、また学校で!ばいばい!」
さっきの事は嘘みたいに、いつものように別れた。