先輩×後輩*林さんの恋


帰り道、近所のケーキ屋の前を通りかかった。
…あ、今思えば去年の眞白の誕生日、風邪引いちゃって祝ってあげれなかったんだ。


2月2日、眞白の誕生日。
そして、今は4月10日。
………眞白は、来年にはもう、さっきみたいに笑ってはいれないんだ。


「林…さん?」



後ろから、男の人の声がした。




「………はい?」




半分、期待しながら振り返った。

………きっと、その声は私の一目惚れしちゃった人だと思ったから。



振り返ったときは、胸が高鳴った。



スマホをいじりながら、にっこり微笑む盛田先輩。



「林って、LINEしてる?」


「してますけど…」


ああ、なんでここで終わらせちゃったんだろ…「LINEで話しませんか?」とか、言えばよかった…



「今、ある?」



「あ、持ってます!」



私が取り出して、Wi-Fiが届いたのを確認すると

「これ、やろ?」


と、先輩がふるふる(LINE友達追加機能)の画面を見せてきた。

「あ、はい!」


これ見せられた=LINEで話せるだよね?


私はすぐにLINEを開き、ふるふるの画面にし、盛田先輩を追加した。






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