先輩×後輩*林さんの恋
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入学式が終わり、もう帰れる、ということなので眞白と歩きながら話している。
でも、いつものように元気がない。
「紗綾………私、一目惚れした…かも」
眞白からでた、意外な言葉。
「眞白…嘘………あたしも、3年生の先輩に………」
それを言った途端、顔の温度が上がってきた気がした。
「「3年生の席のところの、一番後ろの一番左側!………え?」」
お見事!はもった!………って、そんな場合じゃなくて…
親友と同じ人好きになるとか…どうしよう…
「紗綾、私はさ、いいから…紗綾、頑張って!」
「何それ?恋敵とかいいじゃん!親友ってことは、変わらないんだからさ」
何も、好きな人を諦めるなんて………
「本当に…あ、私、勘違いかも!一目惚れじゃなくて、他の何かだよ、きっと!」
そんな嘘………何年いると思ってんの?
バレバレなんだけど………
「眞白、気使わなくていいからね」
私は、それだけいって親が待っていたのでそこに向かって小走りにした。
眞白が、なんであんなことをいったのか………
分からなかった。
恋愛をしたばっかりなのに、心はブルー。
親友なのに、気づいてあげれなかったことが、何よりも………悲しかった。
無理して笑ってた眞白を思い出すだけで、胸が苦しくなった。