先輩×後輩*林さんの恋
私は、自分のお腹を優しくなでてみた。
つい最近、社会人になったばかりで、ついこないだと言っていいほどの、高校を卒業したばかり。
なのに、もう一人の命を授かって。
「盛田さん、来週なんだけどね、、、、、、」
ちょうど、店長が話しかけてきた。
「あの......こんなに忙しい時にあれなんですが......仕事、午前中だけにしてもらえませんかね?」
自分勝手な頼みごとだってことは分かっている。それでも、仕事中に倒れるほうが迷惑だってわかってるし。
「じゃあ、8時から12時で大丈夫かな?」
「店長うううう!ありがとうございますっ!」
お腹の子のことは、もうしばらくしてから言うことにしよう。
「紗綾、今日はもう終わりの時間だよ~」
3つ上の先輩に声をかけられ、「わかりましたー」と、言って店長にお辞儀をしてその場から離れた。
着替えて、近くのスーパーに寄り、翔の大好物のから揚げを....と思ったけれど、揚げ物は避けるようにした。