先輩×後輩*林さんの恋
今日は私は休み。翔を見送ってから、準備をして家を出た。
大好きな親友の家を訪ねることにしていたの。
最近、あんまり行けなくて。でも、このことを報告したくて。
まだ住んでいるところは地元だし、歩いて余裕で行ける距離。
小さいころからよく見てきた家。いままで何回押したのだろうか。インターホンを鳴らす。
「紗綾ちゃんね、今開けるわ~」
聞き覚えのある優しい声。
扉が開くと、笑顔で待ってくれている。
「いつも、ありがとうね。さ、入って」
「お邪魔します...」
少し急な階段。ここでよく、あの子も転んでたっけ。
玄関から入ってまっすぐ行き、右に曲がって突き当りの部屋。
そこには、笑顔の親友......の写真がある。
その前に座り、手を合わせる。