10円玉、消えた
昼12時を過ぎた頃、待望のラーメンが出来上がった。
「ほら、食ってみろ」
源太郎は幸子と竜太郎にラーメンを差し出す。
見かけは何の変哲もない、シンプルな醤油ラーメンである。
竜太郎は早速ツユを飲んだ。
美味い!
続けて麺を口に運ぶ。
うん、これぞまさに『らあめん堂』の味だ!
ふとそのとき、竜太郎の頭に突然ある光景が思い浮かんだ。
「竜太郎、見てろよ。父ちゃんの神業を」
「うん」
シャッ、シャッ、シャッ…
カチャカチャ…
「ほら、ラーメン一丁出来上がり~」
「わぁすごい、父ちゃん!」
「竜太郎、食べてみな」
「うん、いっただきま~っす!」
「熱いからな、よくフーフーするんだぞ」
「フーフーしないとどうなるの?」
「火傷しちゃうんだよ」
「やけど?」
「舌がな、こ~んな大きく腫れちゃってな、怪獣みたいになっちまうんだ」
「え~っ!」
「だからちゃんとフーフーしなきゃダメだぞ」
「うん」
フーフー、フーフー…
「もういい?父ちゃん」
「ああいいぞ」
ズルズルズル…
「うま~い!」
「どうだ、父ちゃんの腕は日本一なんだぞ」
「父ちゃんってすごいんだね」
「ほら、食ってみろ」
源太郎は幸子と竜太郎にラーメンを差し出す。
見かけは何の変哲もない、シンプルな醤油ラーメンである。
竜太郎は早速ツユを飲んだ。
美味い!
続けて麺を口に運ぶ。
うん、これぞまさに『らあめん堂』の味だ!
ふとそのとき、竜太郎の頭に突然ある光景が思い浮かんだ。
「竜太郎、見てろよ。父ちゃんの神業を」
「うん」
シャッ、シャッ、シャッ…
カチャカチャ…
「ほら、ラーメン一丁出来上がり~」
「わぁすごい、父ちゃん!」
「竜太郎、食べてみな」
「うん、いっただきま~っす!」
「熱いからな、よくフーフーするんだぞ」
「フーフーしないとどうなるの?」
「火傷しちゃうんだよ」
「やけど?」
「舌がな、こ~んな大きく腫れちゃってな、怪獣みたいになっちまうんだ」
「え~っ!」
「だからちゃんとフーフーしなきゃダメだぞ」
「うん」
フーフー、フーフー…
「もういい?父ちゃん」
「ああいいぞ」
ズルズルズル…
「うま~い!」
「どうだ、父ちゃんの腕は日本一なんだぞ」
「父ちゃんってすごいんだね」