あなたと生きたしるし
「花恋!何ぼんやりしてるんだ?」
元気ハツラツの担任がからかうように言って来た。
「…すみません。」
恥ずかしくなって、でも周りに謝りたくて周りをキョロキョロしていたら、
まだ、私以外で立っていない人がいた。
一番前の教卓の目の前の席のヒト。
顔を机に伏せて寝ている模様。
「おいっ!黒沢!お前いつまで寝てるんだ?!」
担任はそう言ってその人の頭を教科書で叩いた。
あの人、黒沢くんって言うんだ…