あなたと生きたしるし
「く、黒沢くん?!
いつから起きてたの??!」
「んー?杉森が屋上来た時からかな?」
と言って、ぬくっと起き上がってベンチに座った彼。
ってことは、寝てなかったってこと?!
っていうか、杉森って呼び捨てじゃん!
せめて、さんとかはつけるでしょ!
「なんで、初対面なのに呼び捨てなの?」
「なに?さんとか付ければいいの?」
「うん」
「そんなの面倒くさいし。
だったら、今度からお前の事名前でよぶから。
お前も、名前で呼べよ。」
「…へっ?」
名前…。私、黒沢くんの名前知らないかも。
呼び捨てとか、どんだけ失礼なのって思ってたけど、
私の方が失礼じゃん。
「もしかして、俺の名前…知らない?」
ニヤニヤなにか企んだように見てくる。
こ、怖い…