あなたと生きたしるし



「ほら、名前教えたんだからこれから呼び捨てな!」



「うん!」


「今、呼べよ。」



黒沢くんってもしかしてSなのかな…


でも、呼び捨てなんか出来ない



「一輝…………くん。」



「おい、呼び捨てじゃねぇじゃん!」



「だって〜失礼じゃん。」



「誰もそんなこと思わねぇよ。」



「本当?」


「うん。ほら、呼べよ。」



優しい微笑みで見て来る黒沢くん。





「かず…き」



「よく出来ました。」


そう言って頭をクシャクシャと撫でてくる一輝。



私は身長が小さいから一輝がベンチに座ってて、私が立ってても届くんだね。




あれ?私、有希以外の人に頭を触られたの初めてかも。






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