戦乙女と紅~東方同盟の章~
会話の内容などすっかり忘れたように、カイトは私の顔を見る。

「さんじのおやつのじかんだ!じゃあな、おとめ!またあそんでやるよ!」

「じゃあね、おとめねえね」

二人は一目散に駆けて行く。

「あ…ああ…また…」

走っていく二人の後ろ姿を見つめながら、私は内心命拾いした気分だった。






『おとめねえねは、わるもののひとをころしたの?』






胸に突き刺さる、エレナの言葉。

私は胸騒ぎを抑えられないまま、空を見上げた。

…紅。

貴方ならば、あの幼い兄妹の問いかけに、何と答えた…?













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