ハンス・ハンズ~僕と、もう一人の僕~
僕の秘密
僕の名前は、ハンス・チーナ。
高校三年生。

僕には大きな秘密がある。
いつも僕は、その秘密のせいで苦労ばかりしている。
だけど、僕にとってそれはとても大きな、大きな・・・大切な存在であり、友達でもあった。


今日から新学期。僕はいつものように親友のリリー・ナーと学校へ行く。
「リリー!今日は速いじゃん。おはよー!」
「おー。まぁ最初だしな~。」
学校までは歩いて15分。他愛のない話をしているとあっという間に着く距離だ。
リリーとまた同じクラスと分かり安心した。それに今日は午前で終わり。
見たいテレビがあったから走って帰ることにした。
次の日。
今日から授業が始まる。最悪・・・。数学だ。
二年の復習だって言うのに、全く分からない。
「次の問題!分かるやつ!」
数学担当のトント先生が張り切ってそう言うが、誰も手を上げない。
あ・・・!
目があった・・・当てられる・・・。嫌だ・・・最初から恥をかきたくない・・・。

・・・・・・・・・

『おいっ!!当てんじゃねぇぞ。』
  ハンズ・・・。ダメだ・・・!
「ハンスくん・・・いや、ハンズくん。また授業を崩壊する気かね!?」
『うるせぇー!!』
ハンズが先生の胸元を掴んだ。
「ハンズ!!ダメだ・・・。やめるんだ。」
リリーがとめてくれる・・・。ゴメンね。リリー。
 ハンズ・・・。やれてくれ。

・・・・・・・・・

< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop