別冊 当て馬ならし
ってか!
和んでる場合じゃないでしょ?

これは・・・
アル王子大変なんじゃないだろうか・・・
あんな、公衆の面前で
「あーん」とかしていながら、
こんな分かりやすく
ラブラブなのに、
お互いに気持ちを
確認してないの?????

こりゃ、ベルのところよりも
立ち悪いかも・・・

「えっと・・・
 好きって言ってみたら?」
「あの・・・相手は王子様ですし
 ・・最終試験に残れなかったですし」
いえいえ、それは魔術師の陰謀で

・・・ってどうしたもんかな・・・
ふと、思い立って聞いてみる。
「玉ねぎの話は誰からきいたの?」
「ご本人からです、苦手だったって
 ・・・私があまりにも
 いろいろ苦手だから、
 あの体動かす事とか、
 勉強ばかりであまり動かなくて、
 だからワルツ教えてもらってて、
 少しでも運動になればって
 ・・・えっとだから、
 それでアル王子の足ふんじゃって」
なるほど、苦手な事ばかりで
いたたまれなくなって落ち込んだ愛しい子に
自分も苦手なものがあるんだよ
って教えてあげるアル王子
・・・優しいなぁ。
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