別冊 当て馬ならし
「だから、あなたがラルの傍に
 いてくれるなら安心して
 自分はこの国を治める事
 に集中できます。」
そう言って胸を張った。

王になるんだなぁこの人は
そう思った。

そして、手をさしだして
「おいで」と優しく声をかける。

聞いてるこっちが
解けてしまいそうな甘い呟き
名を呼ばずとも
誰に向けられたかわかる言葉

レヒューラはトテトテと歩いて
アル王子の元へいく
傍に置きたい人も確保できてるし
・・・アル王子男前だね。

ますます、幸せになって欲しい

レヒューラの手をしっかり握って
こちらを見る
「では、下でまってますよ?ラル」
そういって私の後ろの空間に
声をかけるアル王子

私がギョっとして振り向こうとしたとき
背中から強く抱きしめられる・・・
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